2017年11月13日

検事の死命 柚月祐子

作者は第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『臨床真理』にて2009年デビュー。

『検事の本懐』で2012年第25回山本周五郎賞にノミネート、2013年度第15回大藪春彦賞受賞。


【本の帯】

郵便物紛失事件の謎に迫る佐方が、手紙に託された老夫婦の心を救う(「心を掬う」)。

感涙必至!佐方の父の謎の核心が明かされる「本懐を知る」完結編(「業をおろす」)。

大物国会議員、地検トップまで敵に回して、検事の矜持を押し通す(「死命を賭ける」-『死命』刑事部編)。

検察側・弁護側ー双方が絶対に負けられない裁判の、火蓋が切られた(「死命を決する」-『死命』公判部編)。

骨太の人間ドラマと巧緻なミステリーが融合した佐方貞人シリーズ。

刑事部から公判部へ、検事・佐方の新たなる助走が、いま始まる!
【読書後記】

発刊した順で並べると「最後の証人」→「検事の本懐」→「検事の死命」となります。

しかし、主人公の時系列で並べると「検事の本懐」→「検事の死命」→「最後の証人」ということになる竹内貞人シリーズです。

スターウオーズシリーズのようです。

今回も基本的には短編のオムニバスなんですが、後半は長編のようになっています。


中心は、電車内で起こった痴漢事件、迷惑条例違反事件です。

微罪の事件ですが、主人公はこだわります。


容疑者すなわち加害者の家は旧家で地域の名士、国会議員にも手を回すことが出来るという設定。

痴漢の被害者は、補導歴を持つ娘と母親の単身家庭。

竹内検事には、検察上層部や地域の法相界から圧力が掛かります。


ひょうひょうした物腰ながら、強い信念に基づいて正義を正そうとする検事に支援の手がさしのべられます。

上司が助けます。

置換を捕まえた所轄の署長やその部下たち。

最後は上級官庁の検事正まで。

はたしてその結果は・・・・。


推理小説の形を取りながら、ヒューマンストーリーを巧みに描いた作品・・・ということになるのでしょう。



posted by 田沼 at 05:39| Comment(0) | 読書のススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

「ブレードランナー2049」は難解な映画だった

ブレードランナー2049」を観てきました。


【あらすじ】

LA市警のブレードランナー“K”(R・ゴズリング)は、ある事件の捜査中に、

《レプリカント》開発に力を注ぐウォレス社の【巨大な陰謀】を知ると共に、

その闇を暴く鍵となる男にたどり着く。

彼は、かつて優秀なブレードランナーとして活躍していたが、

ある女性レプリカントと共に忽然と姿を消し、

30年間行方不明になっていた男、デッカード(H・フォード)だった。

いったい彼は何を知ってしまったのか?

デッカードが命をかけて守り続けてきた〈秘密〉―


人間と《レプリカント》、2つの世界の秩序を崩壊させ、

人類存亡に関わる〈真実〉が今、明かされようとしている。



【鑑賞後の感想】

実に難解でした。

アメリカで大ゴケしたと聞いていたのですが、分かるような気がします。

「未知との遭遇」を観た後の感覚に似ています。

本当は「トータル・リコール」みたいな映画を期待していたんです。



予告編に惹かれて観に行きました。

SFアクションのように感じられたからです。

が、違っていました。


確かにアクションも少しはありますし、CGも素晴らしいものがあります。

しかし、ストーリーそのものはミステリーかファンタジーかというところでしょうか。

前作のちょっと後の時代、30年前の出来事の謎を主人公が解き明かす物語・・・といったストーリー展開です。

地味な映画です。



アクション大作でないことだけは確かです。

決して面白くない訳ではありません。

息を飲むようなシーンもあります。

ホラー映画を観ている時に、主人公が振り向いたらそこに・・・。

なんてシーンがありますよね。

あんな感じです。


だれがこんな映画を作ったんでしょう。

何故作りたかったんでしょう。

プロデューサーや監督は誰に観せたかったんでしょう。

不思議です。


最後は続きがあるような雰囲気ですが、アメリカでコケたもんでその話も遠のいたという噂を聞きました。

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よっぽどのアクションを仕掛けないと自作のリピーターは少ないでしょうね。


追伸

ホログラフィーというか3Dバーチャルというか、主人公が創り出した恋人がいるんですが、これがいかにも男性好みに出来上がっていました。

目がぱっちり、ちょっとタラコ唇、全体がぽっちゃり型でスタイルがよく、従順で優しいんです。

世界共通かな?って思ったら、おかしくなりました。




posted by 田沼 at 06:35| Comment(0) | 映画とTVとYouTube | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

「陸王」が案外おもしろい

弱小集団が巨大な敵に立ち向かうという設定が浪花節的で良いです。

昔から日本人は好きなんです。

忠臣蔵や真田丸、半沢直樹シリーズだってそうでしょう。

また、その弱小集団に一人加わり、また一人加わりといった具合に、その道のプロが集結するという流れは、「七人の侍」であり「荒野の七人」であり「オーシャンズ11」などの流れと同じなので楽しいです。



リーダーは役所広司。

好きな役者さんです

倒産寸前の足袋工場の社長で、足袋づくりの技術を生かして新しいマラソンシューズの開発に挑みます。

工場の職人さんや専務、息子が最初の仲間です。

この息子は就職試験に何度も落ちて希望をなくした末に、もともと好きだった機械いじりの能力を生かして仲間に加わります。


ショーズの裏地、ソールの開発者が寺尾聰。

ルビーの指輪で有名な俳優さんです。

人気上昇中の竹内涼真はマラソンランナー役です。

足の故障でスポーツメーカーからスポンサー契約を打ち切られながらも再起を期して、弱小集団に加わります。

他には、上司に逆らって転勤させられた銀行員やスポーツ店の店長、科学的にスポーツシューズを作るシューメーカーも加わります。


銀行の融資を断られても希望を捨てない社長。

その心意気に惹かれ、自分のリスクを顧みずに集まるメンバー。

泣かせます。


第5作目当たりから足袋型マラソンシューズの開発が本格的にスタートしそうです。

それを元に、巨大シューズメーカーや銀行への反撃が開始されるというストーリー展開です。


魅力的な俳優陣と筋立てのおもしろさから、このドラマにはまってしまいました。



posted by 田沼 at 05:00| Comment(0) | 映画とTVとYouTube | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする